数日前にネットであれこれ言われていた【女オタク論】の話。
概要的には「オタク論としていわゆる男性オタクはあれこれ論じられるが、その中に女性のオタクは含まれない。ゆえに女オタクについての考察や生態(?)不明であるが、これはなぜなのか?」という疑問を発端に、議論が進んでいたという話なんですが。

……別に、これに関しては、理由は1つしかないわけじゃないと思うのよね。
いわゆる【女オタク】の代表的なものである【腐女子】が「隠れるべきであるもの」という思想ゆえに、誰も語りたがらなかったというのもあるし、隠れるものであったがゆえにこういう評論者の目に止まりにくくなってたというのもあると思う。女オタクはオタクの前に【オンナ】であるから、そもそもこういう評論者の周囲に女がいなかったというのもあると思う。 また、【オタク】という言葉には当初「男性」しか想定されておらず、ゆえに女オタクは評論の対象から外れていたというのもあると思う。
(オタクという言葉はいわゆるアングラサブカルチャーの男性愛好家に対する蔑称というところからスタートしてるので、今の【オタク】よりも昔は範囲も形見も狭かったのよね)

……そもそも【女オタク】ってどこから何処までを含めるのよ!?という問題もある。
腐女子(801女)だけなのか、もう少し広い同人女を含めるのか、いやいやいや男性のオタクは【アニメ・マンガ好き】【アイドル好き】とかも含めてるんだからそのへんも網羅しないといけないでしょ―とかいろいろあるんですが、ぶっちゃけ、ここまで含めるとさすがに語るのは無理なんじゃなかろうか……結構マジで。
(これは最近の男性オタク論にも言える話ではあるんだけど)

マジレスすると、たとえオタクであろうとも、女性を1つの形にあてはめて論じるのって結構難しいと思うのです(ぁ。タイプ別女オタク論的に6パターンとか8パターンとかに分類した上で語るならそこまで苦じゃないと思うけど……(そしてどの子がどのパターンになるんだ!?見極め方法教えれ!という流れまで想定できる)。
あと、女を語るのはやっぱ女性じゃないと、当の本人たちに共感は得にくいじゃなかろうかと思います。いや、男性が論じるのは普通にありだと思うんだけど、なんていうか、肝心なところ抜けてると思うのよ、男が語る女の話って。違うんだよわかってないんだよだからおめーはモテないんだよ!みたいな(マテ。
だがしかし、こういう●●論って【男性的思考を持つ男性脳】の持ち主のほうが論じやすいんだそうな。このへんは考え方の違いであり脳の使い方や効率の話であって、どっちが人として優れてる劣ってるというわけではないことに注意。こういう作業においてはこっちのほうが効率が上がるというだけの話であります。
んでもって、男性脳女性脳というくらいだから、大半の女性は【女性脳】であることが多いんだそうな。ちなみに女性脳は(家事や育児などをいかに効率的にこなさねばならないかという役割分担もあり)マルチタスクであり、1つのことに集中することが苦手である反面、複数のことを同時にこなしたり、考えたりすることが出来る。同人的に言うと、複数作品や複数CP(の妄想)が同時進行可能であり、それゆえ本命作品(CP)はこれ!だけど、同時に別作品(CP)の本を出したりも出来るって芸当が可能なんだそうな。
(ちなみに男性脳はシングルタスクなので、1つの作品やCPにハマったらそれしか書けないし萌えられない。新しい作品にハマったら、前の作品の本はそうそう出しにくく、結果【俺の嫁は1クール】に陥りやすいんだそうな。反面、1つの作品にガッツリハマったら同じジャンルやCPを何年単位で一筋を貫く傾向が強いというのもあるので、一概にどっちがいいか悪いかは言えないんだよね)

とここまで書いた所で。いい加減に本題(え?)

 

本当に女オタク論は論じられなかったのだろうか?

……実はなんだが、女オタクという言葉ができたのは結構最近であるゆえに混乱が起きてるんじゃなかろうかと思うのですが、(今の包括的)女オタクの中でも【腐女子論】【801論】的なのが論じられてなかったかというと、そんなことは決してないのです。
ただ、腐女子=女オタクといわれると、多分イコールではない。腐女子は一部ではあるんだけど、女オタクという今該当する範囲からすると1カテゴリにすぎないと思います。
けれど、実はそういうのを語っていた媒体はあったのです。同人誌ではなく、商業ルートの中で。
また、オタクカテゴリにもいろいろあるのだが、腐女子ではなくゲームオタクやアイドルオタクなどはやはりそっち系の世界で論じられてきております。ただし、腐女子とは別という扱いであることが多いのですが。

問題は、これらが雑誌の1コラムという形でしかほとんど残っていないということ。
もう一つは、論文調ではなく、エッセイや座談会形式であることが非常に多いということ。

形式を重んじるのであれば、エッセイや座談会といったものは論文に入らない!と一蹴されると思うんだよね。
それでも、当時の腐女子・女オタクの生態や思考、主張などはそういったもので語られていたりしています。
どこまでも主観的に(ぁ。

……主観的になんですが、そういった断片をかき集めてまとめてみると、少なくとも自分が持っている資料ではとしか言いようが無いんですが、何処の誰もが似たようなこと言ってるんですよね。
これらをベースに論文調でまとめなおせば、過去の女オタク論の(少なくともあるカテゴリーとしては)まとめられるんじゃないかなーと思っております。

……思っておりますが、問題が。

ほとんどが、雑誌コラムなんだよね。書籍としてまとまったものって殆ど無い。
あと、その雑誌がJUNE系(あえてこう書く)で、今インタビュー記事読むとかなり生々しいんだよね…(汗。
まあ、女性だってこんなにエロかったんだ!という証明にはなるんだけど(それってどうよ)、そういうのを研究するには最低限BLなんでもOK!な人で、なおかつNLもGLも直接的表現OK!な人間じゃないと、読んでて辛いと思うんですよ……。
あ、いや、書庫から引っ張り出してきたある書籍(これは雑誌ではない)の座談会でですね。延々ととある作家さんが描くSMシーンの是非を語っててですね。かなり生々しい解説と議論を交わしていてちょっと…胸焼けが……。
(すみません。何が書かれていたのかここに書くことはできない…デス……。だって、性器に穴開けて指輪をはめるシーンについてとか……)←これでもぼかしてるらしい
その後お口直しに、腐女子が親に勝手に見合いを申し込まれ、写真を見たらどうも相手はオタクっぽい。しかし、一度見合いを…と会ってみたら、腐女子の直感で「これはオタクじゃない!晴海にいるよくいるオタク外見だけど、こいつは紛れもなくホモだ!」と決めつけるエッセイとか読んでおりました。
……このエッセイも、多分書籍化されてないんだよなあ…。続きが読みたいんだが(マテ。
 
なお、この話についてのオチとしては。

「いいからこうみょうは山積みになった本部屋をいい加減に片付けろ」
というあたりでお願いします(マテ。 

#追記。
上であんなこと色々書いてますが、女オタク論の書籍はあります。ただ、男オタクよりははるかに少ないのと、むかしの女オタク論ってなかなか見つけられないなあと思っちょります。個人的には20世紀の女オタク論が読みたい。21世紀に入ってからはいろいろ出たの知ってるので。
#更に追記。
ちなみに女オタク論がない!と語る人たちは、自分が望むオタク論以外はガン無視、もしくは書籍をちゃんと探していない(からないとしている)説もちょっと上げてみたいと思うのココロ。