同人誌制作とかをやっておりますと、どうしても付きまとってくるのが【著作権】の話です。自分の場合現状限りなく1次創作(オリジナル)に近い…とはいえ、半分評論ジャンルでもあり。また、オリジナルならば絶対に著作権法絡んでこないかと言われるとそんなこともない。
何かを作るということを(たとえ趣味でも)している人は、覚えといて損はない。むしろ、被害者にも加害者にもならないようにするためには必須事項だったりします。

ところが。

法律ってものすごく難しく書いてあるのよね。
あと、例外規定というか、これは良くてこれはダメで、しかもかなり曖昧な言葉で書いてあって。
結局、これって法律違反?大丈夫?となった結果、

「著作権って親告罪だから!」

という言葉だけがひとり歩きしているような気がしないでもない。


その前に、著作権の範囲になる「著作物」ってものすごく広くって。
いわゆるイラスト・マンガとかだけじゃなく、文章も小説だけじゃなく、評論文や読書感想文、ひいては対談書き起こしなども【著作物】になります。音楽や映像なんかもそうだし、写真も建物デザインも、ひいてはコンピュータプログラムに至るまで【著作物】です。

ここまで前提。

さてだ。

著作権の話をやると、たいてい【私的利用は問題ないがその範囲を逸脱すると云々】という話になり、【じゃあその逸脱範囲ってどこから指すのよ!】という話になるか。
もしくは【あれって親告罪だから、訴えられなければいいのよ!こっそりやればいいのよ!】【だから、パロ同人サイトは検索避けをかけて隠れてやるべき!こういうものを晒す人たちは悪!】みたいな話になるんだよね。

……たしかに私的利用の範囲ってどこまでOKかってのはぶっちゃけ裁判所の判断を仰がないと確定しないしなあ……。そういう意味で「パロディ同人誌はグレー」という言い方をしますが。
「MAD動画はケースバイケース」という話にもなってしまうのですが。


じゃあどうすんべという話なのですが。
同人世界にこれを言葉通りに当てはめられると困るんだけどという前置きをした上で。

「著作物を使いたい時は、その著作の権利を持っている相手全てに連絡して許可を取ろう!」

というのが、正解です。もちろん許可不要の例外っていろいろあるのですが(例えば引用とか)、例外を先に覚えると「めんどくさいから影でこっそりやればいいや!」になるのよね。

……こういうことを書くと、「そんな趣味でパロ漫画書きたいだけなのにいちいち許可とっても、相手の漫画家が困るだろ!」とか「どうせ許可なんか降りるわけないじゃない!」とかいう反論は容易に想像できるのですが、まあ落ち着け。

大前提ですから。

もともと同人誌ってものは内輪の中だけで回覧・配布している程度のものから始まっていて、そのころだったら漫画雑誌の読者投稿欄くらいの感覚でまあまあ別にいいでしょファンが好きだから描いてくれるわけだしという慣習が今まで残っているわけで。その頃は今みたいに同人書店のような一般人もそこそこ気軽に購入できる場所でパロディ同人誌が何万冊も販売されるなんちゅー事は考えてなかったわけで。それを「悪しき風習」と断じたくはないんだけど。
今でも「いちいち趣味団体からの許諾チェックしてる暇があったら作品作るよオレは!」と思う作者と「んなもん売上に影響するから全部却下!」という編集者プロダクションその他というところもあるので、許可を出せよ!という話ではありません。

(個人的には音楽におけるJASRACのように、機械的に申請して金を払えばOKみたいな仕組みがあったら面白いなーとは思うんだけど、それは別の話)

何が言いたいかというと。

相手とちゃんとコミュニケーション取ろうぜ


ということ。
許諾とか難しい言葉を使ってますが、要するに対話しようぜと。
高圧的に「許可出せよ!」じゃなく、「こんなふうに使いたいんだけどいいですか?」という感じで、相手とちゃんと会話しようよと。
もちろん、相手(というか権利者)には断る権利があります。それに対し逆ギレしたり、じゃあ隠れてこっそり…ってのは問題をこじれさせるだけです(世の中的にな)。
けれど、相手も一辺倒にダメ!じゃなく「こういう使い方はめっちゃ困るけど、こういう使い方ならいいな」と思ってるかもしれない。そういうことがわかるのは、ちゃんとした対話…というかコミュニケーションをとるからこそだと思うのです。

同人における著作権というと、どうしてもパロディ同人の話ばかり目に行きがちですが。
今回の記事内容はどっちかというと「無断転載」とか「他人のイラストをパクって自分の名前でアップ」とか「他人のイラストで勝手にグッズ販売しちゃう」とかって話題に対してのほうが強いかなと。こういうのこそ、相手とちゃんとコミュニケーション取ろうぜ!と思うのです。

……ああ、うん。パロディ同人と著作権の話は、こんな個人ブログで白黒付けられるほど簡単な話じゃないからね……。

追記:この書き方だと二次創作(パロディ)同人誌は法律違反といってるように見えるというツッコミがあったのですが。
グレーというのは法律違反と断言はできない、かと言って法律問題ないとも言えないというあたりで察していただけると。2次創作物の著作権とか同人世界の肥大化による問題とかの話をするにはこのブログで簡単に書けるようなネタじゃないのだ…。