……タイトルにわざわざ【電波】をつけているアタリでいわゆるネタ記事だという頭で読んで欲しいのですが。
実は結構真面目な話だったりします。いや、コミケが消滅するってことが真面目な話かってわけじゃなく。


2020 年に東京オリンピックが決まって、その前後くらいからビッグサイトが使えなくなるかも!?と言われております。実際問題として、その前の年くらいから大改修工事入らないとまずいので、2019年くらいから即売会だけじゃなくすべてのイベントの会場として使えなくなるんじゃないかなーと思っております。

また、TPPの絡みで著作権非親告罪化が決定!なんてことを言い出してる方もおられます。……個人的にTPPの結果は見守ってるけど、少なくとも今からどうにかなる話じゃないんだよね。遅いとか言われてもさ。
(そもそもTPPに関してはわかった段階で出遅れだという話もあるんだが)
それ以外にも何やらきな臭い話があちこちから流れてきております。

が。
今回の消滅説は、これらとは一切関係ありません。
むしろ、こういうものの影響が出る前に、コミケが消えるんじゃね?という仮説。

 

消滅説の根拠は2つ。

1つめ。
参加サークル数激減により。
2つめ。 
自称【オタク】による【オタクパッシング】の結果。

まず、サークル数激減。とか書くと、減ってねえよ!落選でまくってるじゃねえか!という話は出てくる。
うん、そうなんだ。
ただ、紙の本を作るサークルが減っている。これはもちろん、印刷代の値上げとかもあったりする。無料で漫画やイラストが公開できるサイトが増えてきている。そういうのも理由にあるかもしれない。
でも、本当の理由は。
「初心者島中クラスで自分の絵や話を見てくれない、手にとってくれない、馬鹿にされるだけ」
昔に比べて、大手壁クラスのサークルのみ買って帰る人が増えてるなあと思います。もちろん、島中サークルを回ってる人も多いんだけど、それも特定サークル中心で、いわゆる新規開拓、青田買い的な回り方をしてる人はコミケに少ない。物理的に回れないのは知ってる。んだが、誰にも手にとってもらえない6時間はキツイ。特に初心者はキツイ。
その上、(理由はやむなしなんだけど)コミケのスペース代はなかなかいいお値段がする。交流がメインだもん!といったところで、スペース代よりも頒布金額が少ないと凹むでしょう。
※自分もスペース代以上の頒布金額がコミケで出るようになったのはここ数年の話でございます。コミケ頒布0っていうのは普通にあった。哀しいけど。
そうなると、参加費が安いオンリーやオールジャンルへ逃げていく。
時期もなかなか難しい。

とはいえ、開催時期と参加費の問題はコミケット準備会でどうにかなる問題じゃない。
ただ、初心者の作品が見てもらえない傾向となると、新しい血が入ってきにくいんだよねえと思うのです。
続けられないからさ。

で、昔なんかは地方のオールジャンルである程度揉まれてから大イベントへ!というケースが多かったんですが、最近はその若い子の受け皿である地方オールジャンルが苦戦気味。その理由が2へつながっていく。

揉まれたくても、地方オールジャンルへのdisをする人が非常に多い。
あんなところには、下手なラミカしかない!リアのたまり場なんか行っても面白く無い!コスイベの中でグッズ売ってるだけじゃないか!

……個人的には、こういうことをコミケ経験ある人達が言い続けて離脱していったのも、地方オールジャンルの衰退の1つだと思ってます。
いや、今の状況でそういうしっかり作った本を見てもらえるかというと、確かに難しいんだよね。参加者が若い子が多いし、若くない人も財力が潤沢かというとそんなことはない。
また、若い子は買いたくても、エロ本は買えない。同人誌の大半がエロだとは思わないんだけど、ネットや同人書店で上がってくる売れ筋同人の大半は【成人指定同人誌】。となると、イベントで本が並んでいても、たとえ値札に『ギャグ』って書いてあっても、年齢的に手にとっちゃいけないんじゃないかと思ってしまう。欲しくても、買って家に持って帰ったら親に怒られるんじゃなかろうかと思ってしまう。
故に、買えない。
※逆に、コミケに来て大人買いできるまでの財力がつくと、年齢関係なく吹っ切れるものらしい

で、売れ筋同人誌として取り上げられるものが成人指定同人誌ばかりというものにはべつの弊害があって。
「エロじゃないと売れない」と思うオタク。
同人誌はエロしかないと思い込むオタク。
こういう人たちの中で何らかの村八分を受けたオタク・元オタクが、コミケを叩くことになっています。
もちろん、彼らの常套句は決まっていて「オレはコミケを、オタク文化を愛しているがゆえに批判する」。
だが、実際の批判内容は的はずれだったり自分が知らないだけのことを延々と言っていたりする。
困ったことに、そういう意見を真に受けるオタクってのはいるんだ。一見正しそうな言い回しはするので。

同人界隈を良くしようと思っても、見えにくいところで努力しても、味方に背中撃たれるのはキツイっす。
もちろん、そんな人はごく少数なのはわかってるのです。
が、残念ながら少数でも殺傷能力が広範囲かつ高いんだよね。
キツイっす。
しかも、そういう人達と平和的に対話を!といったところで、思い込み激しいから聞きゃしないからなあ。



あ。えっと。



補足しておきます。

この説は【外れることを前提として書いています】
こんな未来は来ちゃいかん。来ないように動いていきたい。外して欲しいがゆえに書いています。

個人的には、サークル減少(正確には特定化)とかオタクによるオタクパッシングとかってのは、同人文化消滅するに事足りる力を持っていると思っています。実はTPPだのオリンピックだの都条例だ児ポ法のってのは、(萎縮を招くとは思うけども) 消滅に至る力は起きないと思っています。
それは、過去の歴史を色々見てて思うから。

だからマナーを良くすべき!という変な同調圧力も困っちゃうんだけど、なんていうか、その。
同人誌は買えればいい!転売とか持ってるだけで誰もに羨ましがられるものだけを買えればいい!みたいな空気はもう少し薄くしないよなあと思うのです。
ごく一部なのはわかってるんだけどね。
あまりにその空気が濃すぎて全体がその空気に支配されつつあるみたいな恐怖を感じるのよねえ。 

「同人界隈」といっても中の考え方がものすごく細分化されてるのは知ってるんだけど、外部から見ると全部一緒にしか見えないって事実は、いい意味でも悪い意味でも自覚しないといけないんだ。