冬コミ原稿関係が終わったので、ようやくブログも書ければコミケカタログも読めます、光明です。
本人のサークルは3日目東S56a【R.B.SELECTION】 というところに配置されております。
コミケWebカタログはこちら。
お気軽に遊びに来ていただければと思いますが、本人がスペースにいない可能性があったりします(以上宣伝)。

数日前に艦これフィギュアを作ってコミケで売る!って人が現れて、ツイッター上で揉めた結果「コミケでの頒布は辞めて夏のワンフェスで売る」ってことになったわけですが。
……<協力:コミックマーケット準備会>と銘打たれた、この間創刊されたムック【コミケplus】に、この作家さんインタビュー受けてて、そこに艦これフィギュア出すって書いてあったんだよね…あれれ?

まあ、どこで売るかについてはサークルさんが決めることゆえ。
実はこの話の中で【ワンフェスは当日版権システムがあるから許されてるんだ!版権立体はそういう仕組みなんだからコミケでは無理なんだ!】みたいな意見が出てちょっと首かしげ。

そこまで当日版権システムって有能かなあと。

という話。


 

一応前提として。
「【作者】が持つ著作権とは別に、業者が作る際に【商品化権】とかそういったものをお金出して買ってるいるわけで、作者が許可しても商品化権を持つ正規の業者がいちゃもん(優し目表現)つけてもめることがある」
「当日版権システムでは、そのサークル・業者に「そのイベント内だけで販売するのを許す」商品化権を与えることで、正規の商品化権を持つ業者からのクレームを回避させるシステム」
辺りを押さえていただければと思います。

ああ、「商品化権を持つ正規の業者なるものが、市民権的にホワイトな業者とは限らないんでね(暗喩)」あたりも頭に入れておくといいかもだけど、今回の記事の内容に多分そこまでは関係ない。


同人誌をやってると「著作権がどうの」ばかりに気を取られがちなのですが、いわゆる商品化権(これもこう言う名称の権利はなくて、 著作権・商標権・意匠権といった知的財産権をひとまとめにしたものをこう表現することが多い)というものはグッズやフィギュアにかぎらず本についても存在はしたりしております。
ただ、同人誌は(実態がどうだという話はさておき)「ファンが作って身内だけで楽しむためにほんの僅かだけ作ったもの」というたてまえがあるゆえに【商品ではない】ということが長い間曲がり通っております。
(このへんが頒布と販売の違いとかにつながってくるんだけど、今回は割愛の方向で)

しかし、グッズ関係(フィギュア含む)は昔は素人が安易に作ることなどは不可能な代物で、故に商品化権を持たない非正規の業者がいわゆる海賊版グッズを大量に作っておりました。
で、結構市場に流通してたんだよね。有名なところだとロッヂとかコスモスとかサザエボンとか。
更にめんどくさいことに、こう言う海賊版グッズも正規の業者が作ったグッズだと思われたり、ちゃんとお金を払った会社のグッズが売れなくて逆に海賊版グッズのほうが人気出て売れたりとか、そういうことがあったんですね。イベント会場内というより、一般市場の場において。

1つのイベント会場内で正規業者と非正規業者が同じ作品売ってたらおかしいよね?会場内で揉めるし、来場者も非正規の海賊版を買っちゃったりするよね?
つーか、それだと正規業者怒りだすよね?俺たちちゃんと金だして権利を買ってるのに、それよりも無権利者のほうが売れるとか、おかしいだろと。

ただし。
アマチュアの中にも、フィギュアを作る能力のある人は少なからずいました。また、自分が保つ技術などを活かして、新しく会社を立ち上げたいと思う人もいました。そういう人達の作品を直接見に来て貰える場所というのも必要でした。今みたいにネットとかでリアルタイムに情報公開できる時代じゃなかったし、雑誌にしたって趣味雑誌は部数少ないわ細分化されてるわ広告料もバカにならないわだったし。買う方も現物見て買いたいしね。
で、そういう人はオリジナルで勝負すれば…と思うのですが、やっぱすでにあるマンガやアニメを題材にしたほうが見てもらえるんだよね。このへんは同人誌と一緒なのかもしれない。

イベント内で喧嘩とかそういうのが起きては駄目だし、そもそも同じディーラー参加なのに片一方は版権を正規に取得していて片一方は版権持たずにつくるとか、不公平感もひどいものである。
そんなこんなで業者vsアマチュアの闘いが勃発。
(因みに版権元はアマチュアに対しては黙認だったそうな。このへんは同人誌と空気が一緒なのよね)
というわけで、編み出されたのが、ワンフェスにおける【当日版権システム】だったりします。
(ちなみにワンフェス初期にはこの当日版権システムは存在しなかったそうな。ワンフェスというイベントが大きくなり影響力も強くなるにつれて問題化したので、解決法として…らしい)


さて。
コミケの場合はどうなのか。

……ぶっちゃけ、3Dプリンタでお手軽に立体グッズ・フィギュアが自宅でも作れる時代なんか、コミケはもちろんワンフェス側でも想像してなかったと思うんだよね。
また、ワンフェスでそういう現状を見てた人からすると、コミケを始めとする同人誌即売会の世界におけるファン制作グッズって違法じゃねえか!と思ったりするという気持ちはわからなくもない。
ゆえに、当日版権システムなら揉めないぞ!という意見もわからなくはないんだけど。

そもそもワンフェスって企業主催イベントで、出展側も企業が多かったりするのよね(アマチュアも当初からいたわけだけど)。
に対し、同人誌即売会って原則【アマチュアイベント】なのよね。出店者もアマチュア、主催もアマチュア(企業イベントもあるけど、コミケに関しては有志の集まりという前提がある)。
商売としてのイベントと、ファン同士の交流(の結果頒布が行われる)イベント、見た目は似てるし結果もある意味一緒なのかもしれないんだけど、違うんだよね。
故に、コミケで当日版権システムは導入しにくいと思います。
(当日版権システムも万能ではないしねえ…)

グッズだけそういう制度を!といったところで、めんどくさいでしょ、みんな。

ワンフェスとかデザフェスとか見てると、コミケとは空気が違うのよね。
もちろんコミケのように自分の作品を好きだと言ってくれる人たちと交流し、その結果作品が売れると嬉しい!って出展者も多いんだけど、反面、商売としてきてる人や、これを気に自分を売り込んで仕事としたい!って出展者も多いのな。コミケのように「趣味でやってるから!同人誌で儲けるなんておかしいですわ!」と言い出す人なんか皆無なのね。
(いや、ワンフェスやデザフェスで儲かるかというとそれは微妙なのよね…ブース代がいいお値段するのな。故にある種の商売ッケが出るのもやぶさかではないのかもなあと思ったりたり)

そういう意味でも、参加者層が違うし、故に当日版権システムが導入しにくい仕組みと空気だとなあと思ったりはします。
私としては、少なくともワンフェスの当日版権システムをそのままコミケに導入しても無理だと思ってます。
売上の何%を版権側に渡すとして、大半のサークルは手間の割に僅かなお金しか送れないので版権側にメリットないのな、実は。
(ワンフェスも、アマチュア側からの版権料は手間が大きい割に金額として割にあわないそうな。売上の桁が違う業者からの版権料で帳尻が合うか合わないかくらい)
(だから「黙認」(その方が金銭的に美味しい)だという意見もあったりたり)

……とりあえずなんだが、ワンフェスの当日版権システムって著作権問題を解決するために作られたものじゃない、ということは念頭に。


基本的に【怒られるものはやらないほうがいいよ?】というのはあるんだけど。
怒られる原因を何でもかんでも【著作権】と言い切ってしまうのは、それはそれで問題なんじゃないかなーかなーと思ったりもしています。あと、権利を持っている人に怒られるように仕向ける第三者とかな。

ものすごく個人的には、売り上げの何%か渡してそれで権利を認めてもらうとかっていう仕組みはなしではないんですよ。審査する手間とかそういうのをすっ飛ばせば。
たださ。
自分のコミケの売上を見てるとさ(ピコ手の主張)。

売上の1割を渡すとして、権利者に渡せるお金ってマクドナルドバイトの何時間分なんだろうなあ……。
と思ったりもするのですよ、ハイ。 
(今は2次創作やってないんだけど、2次創作時代のほうが売上低かったんでなあ……その頃の売上だと、1割渡すとしてもバイト1時間分あるかなーだよねーだよねーみたいな)
それでもマシだし、一人ひとりがそういう額でもたくさんのサークルが集まれば結構な金額に!というのもわからなくはないんだけど、ね…。