金沢市に本店のある女性向け同人誌新刊書店のKACSHOPが、新刊同人誌の取り扱いを2/20を持って終了となりました(告知サイトはこちら)。
店舗も名古屋の店舗は2/2を持って閉店、ネット通販は2/9までだそうです。
金沢の店舗はそのまま残りますが、新刊同人誌の取り扱いは2/17までで、それ以降は中古同人誌販売店となるようです。 

全然無関係になんだけど、金沢は2/2にアールドリームというエロゲ・男性向け同人誌販売をしていたお店も閉店になったのよね。
(こっちの理由は建物の老朽化…というか、数カ月前にボヤ起こしたってのがメインなんだけど)
因みにアールドリームはその昔ホワイトキャンバスのFC店でもあったとこです。

そんなわけで、新刊同人誌を買える書店が地元からどんどん減っていく我が金沢です。
即売会はあるからまだいいし(KACが運営していた即売会・金コミは継続だよー)、男性向け同人誌はグレップというお店があるから多少はマシなんだけどね。
(アニメイトはどうした!という突っ込みがありそうだが、あそこはどうすると委託してくれるんですかまじで)
 
このまま同人誌新刊取り扱い書店って消えていくのかなあとぼんやり考えてしまうのですよ。

 
新刊同人誌取り扱い書店ったって、いわゆる男性向け(エロメイン)・女性向け・評論や特殊な同人誌メインといろいろ特色はあるわけなので、全部が一斉になくなるとは思えないのですが。

女性向け新刊同人誌書店って年々減ってるのよね。
メロンブックスの女性向け部門だったリブレットが2012年2月に営業終了してるし。
スタジオYOU系列の快適本屋さんが2012年9月で通販取扱終了(一部のスタジオYOUイベント内で販売をしている)。
で今回のKAC。
……なんか他にも抜けがあるかもしれないけどちょっと思い出せない。

今女性向け新刊同人誌取り扱いで大きいところというと…
・とらのあなプリンセスサイド
・K-BOOKS(CQ-WEB)
・アニメイト
くらいじゃなかろうか。
(ガタケットショップとかステラワースとかは大きいところに含めづらいんだけど…)


考えてみると、女性向けってジャンルやカップリングにつくって言われるんですよ。
男性向けはサークルにつくんですが、女性向けはたとえ大手だったとしてもジャンル変更した瞬間に島中に戻るのも普通だったりします。
なので、売れ線サークルの本を仕入れたくても、どのサークルが売れるかってのは時流であっという間に変わってしまうのよね。 今Aというサークルが売れてるから取引しても、Aが別ジャンル行った瞬間に売れなくなるってのは男性向け以上に日常茶飯事で、そういう意味で商材(言葉として適当じゃないんだが)が難しい。
しかも、女性向けって好みがバラバラなんですよ。受け攻めが反対になっただけで喧嘩になるというのは有名な話ですが、逆カプが好きな人もいる。受けは共通だけど攻めは別の人が好みなの!ってのもある。
更に言うと、イチャつきレベルはいいけど、R18なのはノーサンキューって人もいれば、R18しか買いません!という人もいる。

となると、多品種少量販売を強いられるわけですよ、男性向けよりも。
(男性向けもジャンルやキャラで好みはあるわけだけど、抜けるエロなら問題なし!という客層が多いので、評論系のようなものじゃなければある程度は売れ線がつかみやすいのです…) 

更に言うと、女性向けは同人誌を作っているということを周囲(家族や会社など)から隠してる傾向があります。イベントで売れた分は領収書もないからともかく、書店委託するとちゃんと売上票とか出るんだよね。そこから税申告してくださいーという人がやってきたりとか、そもそもそういうのが来ることで家族バレ会社バレするかも!そんなのいや!という理由で書店委託を嫌がる人も多いです。たとえ大手であったとしても。


そんなこんなで、もしかしてもしかすると、女性向けの新刊同人誌書店は店舗・通販型ともに数年後には綺麗になくなるんじゃないかもなあという予感がしております。
え、じゃあ同人誌ってどこで買えばいいのよ!?


答え:同人誌即売会会場でしか買えなくなる。


……同人誌は同人誌即売会会場でしか買えない。これは先祖帰りでもあり、ある意味正しい形なのかもしれない。同好の士が集まって、ファンアートとして発展した2次創作同人誌って考えると、それがあるべき姿なのかもしれない。
地方サークルはどうするんだって?そこでしか手にはいらないものがある、それが同人誌の同人誌たる所以である。東京にいて全ての同人誌が手に入るなんて傲慢さは許されるわけがない!

……と言いたいところだけど。
そういう快適さを一度味わってしまうと、なかなか不便さに戻りたいとは思わないよねえ。

ただ。
同人誌即売会でしか同人誌を入手できないってのは昨今の法律関係をいろいろクリアすることができて。
いわゆる青少年条例に関しては、対面販売での「その時限りになる」同人誌販売は(未成年に売らなければ)問題はない。書店委託の場合、上程の適用がグレーになる(期間限定とはいえ常時販売になるから)と異う話もあったりする。
この冬コミで問題になったのはわいせつの件だけど、書店分と即売会分で修正範囲が異なってるとなった場合、責任はそのサークルだけじゃなく書店にも来かねない(印刷所も連鎖が来るかも)。
ただ、その場合「この同人誌はコミケット初売りだそうじゃないか!入手したのは書店だけど、コミケットでもわいせつな状態で販売してたんじゃないのか!?」となりかねない……んだけど、コミケットは見本誌を全部持っている。そのサークルの見本誌を見せて「この状態での販売をしてます」といえばそこまで大事にはならない、はず。
(それでもおおごとなんだけどさ)
同好の士が集まるイベントであり、集まった人に印刷代だけ負担してもらって配るイベント(つまり販売じゃなく頒布)という建前も、書店がなくなることによって通りやすくなる。

……もっとも、最近は実際の本がなくてもDL販売というものがありますゆえ、こんな楽観論言ってる状況じゃないんだけどね……。
赤ブーのnabio、スタジオYOUのパンフYOUなんかには参加サークルが申請出せば無料で自分の作品をDL販売できる仕組みが作られたらしいし、もしかしたらもしかすると、女性向けでもDL中心!とかになるのかもしれん。(今でもいないわけじゃないのは知ってるんだけど…)


話があっちこっち飛んでるけど。
新刊同人誌書店(店舗)が消える日って近いのかもねとぼんやり思ってます。
せいぜい通販専用サイトか、DL販売サイト。
あとは中古同人誌専門書店。

これも時代かなあ……。そういうものかもなあ。