っていうのをやりたいなーと漠然と思ってまして(唐突)。
まあ、猥褻というとアレなので、「エロというものの正体」でもいいや。

この間の女性器3Dデータ配布で逮捕!を見て思うのですよ。
あれはわいせつ目的なのか?あのデータは猥褻なものなのか?
猥褻=見せちゃいけないものとすると、スマホアプリやWebサイトに埋め込まれている広告の中にあるエロ広告。ああいうのはそういうのを目的としていないサイトだったりするはずなのに、強制的に見せられるのです。
(アダルトサイトでエロ広告ってのは仕方ないと思いますが…そうじゃないところでね)
あれ、レイプとか強姦まがいなことをやってる漫画(?)だったりしますが、そういうエロ広告を見せるのはOKなんですかねえ。局部消してあるから?見えてないから?

私としちゃこういう広告を最低限非表示できるようにしたいよなーと思うのです。
明らかな子供向けのサイトでも、まじめに教育関係を語るブログでも、たとえエロ撲滅!と叫ぶサイトであっても、ブログを読むとそういうエロ広告が埋め込まれていたり、スマホアプリだと表示されたりするって説得力というか興ざめじゃないですか。「埋め込まれてる」っていうのも、無料サイトの場合強制的に埋め込まれてるに過ぎず、そのブログ主サイト主の意図的なものじゃないからなお興ざめなのですね。

けど、どんな内容であれ、自動挿入される広告を非表示させるという手法を取ると、規約違反と言われ、サイトやアカウントは剥奪されます。
そんな理不尽な「エロ」「猥褻」ってなんだろう?なぜ法律で規制されているんだろう?でもなぜエロ広告は規制されないの?ということを考える会をやってみたいなーと思ったのでした。

ただし。

 

これをやる場合、「ブレインストーミング」という手法を用いないとダメだと思うのです。
ブレインストーミングについては、以前記事で書いたことがあります。 
相手の発言について、否定をしちゃいけないというルールが有ります。
相手の発言に「無理だよ~」とか「おかしいよ~」といっちゃだめなのです。
ただし、相手の発言を受けて「更にこんなのを付け足してみたよ!」というのはOKです。

ブレインストーミングについて興味のある人は、そういうサイトや書籍で勉強するといいんじゃないかなと思います。

「なぜ猥褻はダメなのか考える討論会、ただし『法律で決まってるから』以外の理由で」
というのは、そういうブレインストーミングでやることを前提としています。
「法律で決まっているから」という理由を禁止してるのは、それを禁止しないとそこで思考停止してしまうからです。それに、法律で規制する事になった理由を探るという目的もあるので、法律で決まってるからでは議論の意味が無いのです。

これについて、不条理とか猥褻に反対する人だけが集まるだろ!とかってTwitterで言われたんですけど、個人的には老若男女立場いろんな人達で、しかもこのブレインストーミングのルールがわかってる人たちでやりたいなーと思うのです。こうやって意見を出し合っていくと、なぜ紙にペンで書いた線に修正しないといかんのか?という事に対し、例えば戦い方とかも見えてくるんじゃないかなーと思ってるのです。
(もっとも、この討論会では、猥褻の法律はおかしい!という結論になるとは決めつけてないので、話し合った結果『やっぱ規制は必要なんだね』となるかもしれません。それはそれで、いいことだと思ってます)

日本人は討論のルールを学ばずに育ってしまってるので、このブレインストーミングをやりたいと思っても難しいのですよ。討論と言われるとよく挙げられるディベートについても、「相手を言論で打ち負かすのが目的」と思い込んでいる人が多くてちょっとげんなり。ディベートは相手を打ち負かすのではなく、聞いている第三者がいて、その第三者にどちらの主張や理由くを支持するかを判断してもらうものです。これは「理由がむちゃくちゃだと思ったら主張が正しくても支持しない」という判定ルールが有ります。要するに、何かに対して「こうだと思う」と主張することに対する理由をいかに正しく、他人を説得する力のある発言をするか、言葉選びをするかということを勉強する手法だったりします。最終的にどっちが支持者が多いかという意味で勝敗は決まるのですが、それは「理由はこっちのほうが納得できる」という判定だけであり、「その人(意見)が正しくないと思った」という意味ではありません。もっと言えば「ディベートで相手をけなし打ち負かそうとする言論は支持されない」「戦う相手はディベートの相手ではない」ってことなのです。
そういう、間違ったディベートは無意味だと思ってます。
ディベートをやりたい!と言っても、最初はともかくだんだん相手のあら探しをすることで自分の主張の正しさを証明するという方法を取る人が多くなるのです。相手の前歴とディベートでの理由付けは無関係なのに、強引に結びつける人も多いのです。そして、そういう間違ったディベートを聞いてどっちが正しいか判断する人たちも「主張とは無関係だけど、発言者が間違ってる人だと相手が言ったから、人として間違ってる方の意見は支持しない」と判定してしまう。それじゃ意味が無いのです。
(まあ、ディベートを子供の時から叩きこまれているアメリカ人ですら、ディベート討論会で個人の趣味嗜好について相手を叩くというルール違反を犯す人は多いわけですが) 

ディベートの話が長くなったな。

とにかく、「法律で決まってるから」を禁止してるのは、思考停止を防ぐ目的なのです。
むしろ、法律で決まってるから!と考える人ほど、ブレインストーミングに参加して、「なぜ法律で決められるようになったのだろう?」と考える機会になってほしいなあと思います。

……と書くと、そういう会をやるんですか?と思われるのですが。
さっきの「ブレインストーミングのススメ」の記事ではやります!と書いてありますが、あれは2013年の記事です。そしてやってみようと思ったんだけど、話がどんどん飛んで行くのでブレインストーミングとかじゃなかったと思うのです。
やっぱブレインストーミングをやるためには、その辺を勉強している人たちでやらないと難しいよなーと感じました。となると、最初にやるのは、正しい「ブレインストーミング」「ディベート」の手法を学ぶことになるんだよなー……さすがにそれは難しいぞ(自分ができるってことと、それを他人が理解できるように伝え他人がそういうことが出来るように教えるってのは別の能力です)と思ってます。 

でも、何らかの時にやってみたいな後は思ってます。

私が主催しているイベントサークルDOHでワークショップ「かがやけ!どうじんし」というイベントが有るのですが(注意:即売会ではありません) 、10月18日の会で「あーるじゅーはちとしゅーせー」というテーマで現状の法律ではどうなっているのかという勉強会をやる予定です。この時に、試しに「なぜ猥褻って禁止するような法律ができたと思う?」っていうブレインストーミングもどきなことをやってみてもいいかなと思っています。
(時間が足りないとか、参加者が「それは違うでしょー」とかを言い出す人ばかりだったりしたら成立しないとか、逆にみんな黙って言わなくなるとか、出来ない可能性は多々ありますが)

まあ、かがどうでなくてもいいので、なんかそういう会をまじめにやりたいなあと思ってはいます。
それがいつどこで出来るのかはさっぱりわかりませんが。