コミケが終わった直後にこれ?という話な気もしますが。
(むしろ直後だからこそかもしれませんが)

同人誌即売会というイベントそのものの未来ってどうなるのかなあと考えることがしばしだったりします。
いや、特に地方においては、悲観的な話しか聞けない状態なのよね。

まあ、理由は幾つかある。その理由を裏付けるような数字も如実に出ている。
そして、イベント主催立場としてなにか対策が取れるかというと、あんまり取れる話じゃない。

ってあたりでFAしてしまいます。いつも。

うん。主催歴が長い人ほど、それで終わるんだよね。
実際問題、確かにどうすりゃいいねんという気持ちだったりします。主催立場からすれば。
残念ながら、即効性の特効薬はないと思います。あったら私ごときが考えださなくても誰かがやるだろうし。
そんなわけで、FAしちゃう人たちを責めることはできない。いや、すぐにどうこうってのは、「もう」無理なんだよね。

 

時々こう言われる人がいるんですよ。
「どうせ地方イベントが全滅しても、コミケさえあれば困らないし」

……ああ、うん。お前は困らねえだろうなあという話はさておき。

短期的な話をすると、確かに困らないのです。超短期的な話ではね。
ただ、長い目で見ると、これはコミケを含めた同人誌文化にとって衰退の坂を転がってることになるわけで。
……そして、めんどくさい話をすると、衰退の坂を転がりはじめた段階でそれに気づけるかというとまた違うんだよね。

過去の色々なイベントの話を聞く限り、たぶん気づけない。「たまたま」と思うか「誰かの妨害」と思うか。前者だったら「次は盛り上がるから大丈夫!」だし、後者だったら「妨害者を潰せば!」となる。

まあ、イベントが衰退する理由として「何らかの妨害」はあるだろうし、他のイベントと「たまたま」重なったりして参加者が減るとかはあるだろうけど。そんな単純な話じゃないのよね。
同人書店の台頭を挙げる人もいるけど、これもそこまでの原因じゃない。
ネットの存在も、主原因ではない。
長引く不況や少子化も、多少の原因にはなるんだけどこれも主原因じゃない。

主原因ってないんですよ。
何かのせいにするのは簡単なんですが、何かのせいにしてる間は同人イベントの衰退は止まらないんじゃないかなあと思ってます。
じゃあ原因は何かって?
……色んなモノが複合的に絡み合って、こうなってると思ってます。


とは言いつつも、コミケが残っていればなんとかなるんじゃね?地方イベントなんか用がないし!
とか言う人いるんですけど。


今のコミックマーケットの状態って、一種のバブル状態なのよね。
必要以上に、それも脆い状態で膨らんでるって感じ。
膨らむことは悪くないんだけど、それがあまりに脆い感じ。

結構遠くない未来に、コミックマーケット神話とコミックマーケットというイベントはバブル崩壊するんじゃないかな。
ここ数年、そういう思いを持っていたりしております。

こんなことは、私なんぞ下っ端が言わなくても、向こうの人たちのほうがわかってるんじゃなかろうか。
何がバブルなのかとか、そういう意味もわかってると信じてる。
(具体的にどこがバブルなのかとか、述べたくない。述べたところで、「じゃあどうすれば良くなるか」という方法が全く浮かばないので)

あ。
同人誌の売買という意味での「マーケット」はコミケがなくなったからといって需要がなくなるわけじゃない。 
同人誌そのものも、多分消えることはない。

ただ。
今の即売会を取り巻く様々な空気を見てると、あんまり良き未来は見えてこないなあと、末席で眺めることしかできなかったりするのよねというお話。
誰が悪いとか、そういうことではなくてね。 



あえて比喩表現で「体力」が勝つかどうかって話でしかないんだよね。
根本治療をするのが、あまりに難しすぎるから。