あんまり政治的な話は好きじゃないのよね。ただ、結構誤解が多いなあと思うので。

何の話かって?TPPに関係することですよ。
先にいっとくけど、私自身はTPPについては消極的反対です。著作権関係ではないところで引っかかっているので。

 

TPPってのは貿易協定なんですよ。貿易って、対外国に対してなんですよ。
そして、協定は結んだところとしか影響を及ぼせません。

という大前提をまず。

……TPPに中国って参加してないんだよね……。
著作権関係においてパクりまくっている中国が参加してない時点で、非親告罪化とか有名無実化しちゃうんだよね、世界的な目で見ると。

次。
コンテンツとしては輸出入があります。アニメコンテンツ、コミックコンテンツなどは日本がバンバン輸出しています。輸出するようなコンテンツに関しては、著作権非親告罪って大いに関係します。
ただし、国内流通はまた別の話になります。
※TPPを元に国内法を強化する!って可能性はまったくもって否定しないので、そう言う意味で非親告罪化が良いとはこれっぽっちも思ってない。 

嫌な言い方すると、国内で消費する作品に対しては、TPPは関係ないのですよ。確かに同人誌って最近は海外のイベントで販売したり、海外の人が日本にやってきて買っていったりとしておりますが、ほとんどの同人誌はそう言う性質のものじゃないしなあ。

あと、著作権非親告罪化においても、メリットがないわけじゃないですよ。
いわゆる違法アップロードサイトに対しては、訴えることなく逮捕しとり潰すことが可能になります。TPPによる非親告罪化が適用されると、少なくともアメリカを始めとするTPP参加国内にあるサーバに対してはばんばん潰せるかもしれません。あと、海外にある「勝手に翻訳して無料で公開しちゃう系サイト」は「利益の損失」につながりますので、取り締まる段階においてTPPによる著作権非親告罪化は武器になります。
※もちろん、日本のコンテンツだけじゃなく海外のコンテンツが日本で無断使用されてるケースも対象なので、日本で海外製品パクリするとめんどくさくなることになることに注意

この辺、わかりやすい例を出すと。
2020年東京オリンピック。ロゴがパクリだ!って話があるじゃないですか。実際のところ私はよくわかりませんが。このロゴパクリは、パクられた側の作者が訴えないと問題にされません、今までは。しかし、TPPにおいてはパクられた側の作者が訴えなくても問題にできてしまいます。ただし、それが貿易上不利と判断された場合
※あのデザインが秀逸かというと、私はどうしてもT-SQUAREの旧ロゴに見えるので、どうなんでしょうねえ…。

これだけ書いといて、私自身はTPPに消極的反対ですが(台なし)。
こういう法律を悪用する方は多々おりますゆえ、ある人は抜け道を探すだろうし、ある人は法律適用範囲を無制限に拡大解釈しようとするものです。故に危険だ!反対すべし!ってのはわかる。
ただ、もう少しこの手の協定が何と何についてのものか考えた上で反対だ賛成だ!って言わないと、ちょっと滑稽に見えることもあるのよね。という話。

まあ、TPPって合意が必要、しかもすべての項目において合意が必要(一部分のみ合意でTPP締結にはならない)ので、著作権非親告罪化云々じゃないところで合意が得られずご破産になるんじゃないかなあと思っておりますが。あんまり楽観視しちゃいけないんだけどさ。





……これで二次創作終わりだ!同人作家全員捕まってコミケも国に潰される!みたいな話を吹聴しまくってる輩を見てると、こういう奴らのほうがTPPより害悪なんじゃねえかなあと思うの。
あと、パクリ疑惑とかいいつつ引用の条件無視してパクリ検証画像作ってる人たちとか。あれ、変形とか加工とかするだけで引用の条件から外れてしまうんだけど。著作者人格権の中の同一性保持権に反するのよね。引用の条件を書いときゃ正当化されると思ってる方も多いみたいだけど……。
※ちなみにアメリカにおいては著作者人格権がないので、こういう形の検証やっても違法じゃないってところが、更にややこしい話だったりする