冬コミのちょっと前に質問されたもので。
「アンソロ参加者に金銭の請求されるってやっぱ異常なの?」
というものがありまして。


……これ、ケースバイケースといいますか、いろいろな形態があるので。
一概に金銭の請求がある=異常ではないんですよ。
ただ、質問されたケースに関しては「うん、それは異常」と答えた私がいます。

どゆこと?
と聞かれそうなので、異常か異常じゃないかの違いをメモっとくのがいいのかなと。

 

同人のアンソロ。合同誌ともいいます。
要するに「複数のサークル(書き手)がテーマに合わせた原稿を持ち寄って1冊の本にする形態」を指すと思ってください。

こういうアンソロを作るにあたり、結構揉めるのがお金の話です。
具体的には「本の制作(印刷)費は誰が持つか?」「売上は誰に行くか?」「参加者の謝礼は?」の3つが大きいんじゃなかろうか。
まず、印刷費。
A:主催者(編集者)が全額持つ
B:参加者が割り勘(参加ページ応分)して出す

次に売上。
a:主催者が全額懐に
b:参加者に等分
c:参加者担当ページに応じた割合で配分
d:全額(もしくは印刷費分を引いた額)をどっかに寄付

最後に参加者の謝礼。
1:一切なし(本が欲しい場合は自費負担)
2:完成した本1~2冊進呈のみ
3:出来上がった本を安価で買い取り、それを頒布した差額を当てる
4:原稿料的な現金
5:市販品やそれに代替するもの(打ち上げの飲み会代など)

最近のアンソロはB形態は少なく大抵がA形態なのですが、B形態がないわけじゃありません。 
で、B形態の場合、売上がaと言うのは「ナシ」です。bかcは普通にあります。参加者が全員納得してるならdもあり。
逆にA形態の場合は、主催のさじ加減ひとつなので、abcdどれであってもあまり文句は言えなかったりします。
もっとも、どのケースであっても謝礼が一切ない1と言うのはめったにありません。大抵は2か4で、プラスして5だったりします。
※謝礼の3は、出来上がった本を主催から受け取り、後は受け取った参加者の自由で有償頒布すればその分自分に戻ってくるしくみ。Bの場合は自分が出した金額に応じた本を主催から無償で受け取り、Aの場合は印刷費の原価もしくは頒布代金より安価な金額で買い取ることが多いです。どちらもアンソロ参加者がサークル持ちでイベントに参加し、自スペースで頒布可能なケースだとあったりします。

組み合わせの例としてはいろいろありまして、基本的に公募なり身内声掛けパターンなり、予めこういう形でやります!それで了承できる方とやります!でしたら、あんまり揉めることはありません。揉めるのは、この辺の金銭関係が後出しのパターン。特に原稿提出してから「お金ください」は絶対に揉めます。そういうのは辞めましょう。逆にいうと、予めこういう条件でと例示した上で集まってるアンソロについて、外野が「原稿料払ってないとは最悪の主催だ!」とか言うのはナシといいますか、流石に野暮なことです。ついでにいうと、提示して了承したのに、後から原稿料くれなかったと言い出す参加者もナシです。嫌なら断ろう

たまに、アンソロ参加で原稿料無しな主催は論外!という意見が散見しますが、A-aで2+5とかは、論外とは言いにくいパターンです。A-aで1だったりするとたいてい揉めますが、この辺は微妙ですね(実はある。これに納得して参加してるなら文句つけるのは野暮)。
Bの場合は大抵bかcになるはずですが、まれにB-aパターンの話も聞きます。たいてい「あとから聞いた!」で揉めてたりしてる気がします。


なーのーで。
こういうお金に纏わる話は、参加表明する前に確認しましょう。
ここをゴニョゴニョする企画は参加しないほうが幸せです。
※もちろん、後でかーわった!ってところは確実にやばいです。
同人は趣味だから、こういうことを聞くのは野暮っていうか、儲け主義に見られそう…とか言う方もいるようですが、後で嫌な気分にならないようにするために聞いてしまったほうがいいです。聞いた上で怪しいとか、思ってたのと違う(ex:謝礼は本1冊のみかー原稿料もらえないのかーこれなら原稿料欲しいよなーが本音)だったら、失礼のないようにお断りすればいいだけなのです。

たまに後から「原稿料くれるよね?」とか言い出されるのは、主催も困ると思うの。

個人的には、原稿料を払わず本1冊ですまそうなんてふてえ主催だ!とか、アンソロ参加に金銭請求させられた!とかってだけでは、その主催は責められないと思います。前者は主催が印刷費全額持ちならあまりおかしくないなーと思いますし、後者の場合、請求させられた金額に相当する出来上がりの本を受け取れるならそういうもんだと思います。逆にいうと、参加にあたり金を請求させられた上で出来上がりの本ももらえず…みたいなケースは絶対ナシです。アカン、そんなの。

あとは完全にケースバイケースです。
3桁後半とか4桁とか印刷して、印刷費の何十倍の利益が出てるって証明が出てるのに謝礼は本1冊とかですとウヘァと思う人もいるでしょうが、まあ、参加前に情報が出ていたらクレームは付けにくいなあ…。
実際、アンソロだからって儲けてる!って言えるほど売れるかどうかはまた別の話なので……。
あと、女性向けですと金銭でお礼を払うのは失礼!と考える人達が一定数おられます。これ、主催がじゃなく参加者側でそう思う人がいたりするのでややこしい。現金じゃなく図書カードにしてください!とかって話は聞いたことがある。難しいね!

と、とりとめのないあたりで唐突に終わる。
結局のところ「執筆者全員が納得するなら無問題」になるので、揉めそうな点はできるだけ先出ししたほうがイイね!という話です。はい。