思ったことふとつぶやいただけのつもりなんですけど。えらいバズったなあなんでやねんという気分がちょっとあります。


で、このつぶやきに色々反応をしてくださるのはありがたいと思う反面、特定サービスシンプル罵倒が多いのもちょっと違うんだよなあと思っています。
この3社は対応がきれいに分かれたから上げたというものはあるんですけど、他にも似たような対応を食らっている企業はいくつかあって、それぞれやり方が違うのは当然であります。全部挙げられなかったのは、単純にXの仕様上の問題(140字で呟ける文字数には限界があるんじゃ…)。

で、この話。
アダルト関連の何が問題視されているのか、根本的なところから間違っているなあと思うことがいくつかあるので、まずはそこについてメモしておく次第。

結論から書くと、
【表現の自由の侵害ではなく、性犯罪者の存在】
です。



……性犯罪者の存在と書くと「俺達オタクを犯罪者扱いしやがって!二次エロの何が悪いんだ!」と吹き上がる人もいるだろうなあと思っています。

そうじゃないです。

性犯罪者…盗撮とか強姦とか、そういうことを実際にやる人は犯罪ですね。当たり前だ。そういう設定の作品(創作漫画だけじゃなくAVもつくりものです)を見ることそのものは犯罪ではありません。そういうのをリアルにあると思い込み、自分もやっていいんだと思い込み、リアルの女性に行ったら犯罪です。
成人に対して性行為を行うのは、お互いに納得しているならば問題ありません(あとから無理やりとか言い出すやついるけどさ)。しかし、子供に対しては、たとえその場でうんと返事したとしても実際に何されているかわかってないし、そもそも大人の言いなりにならざるを得ないケースが非常に多いので犯罪です。

で、ね。
世の中には「作り物(創作物)じゃ満足できない!リアル(Not3次元)でないと興奮しない!」とか「映像だけじゃ満足できない!実在する本物の相手とやらないと!」と考える人は一定数います。個人的にはそういう人のために風俗店が合法的に存在すると思ってるんだけど(そっちはそっちで別の問題を抱えているわけですが、今回は一旦脇に)。
そういう残念な人達のために、裏でリアル盗撮とかリアル強姦とかといった「【性犯罪】映像」を作り販売する違法業者がおります。
※これ以降、空想・創作における犯罪行為は普通に書きますが、実際に行われた犯罪行為は【性犯罪】【犯罪】とくくります。創作と実際の犯罪を区別するのが目的です。
もっというと、そういう「【性犯罪】映像」を販売するためのキャストを【犯罪映像】を求める客から募集したりします。なんだったら映像なんて足が残るものなんか作らなくてもいいわけで、【性犯罪をするための相手】を募集しそいつから金を取ればいいじゃんみたいな業者もいるわけです。 そして、そんな違法上等!金が全て!みたいな人たちは、当然のように【薬物販売とかの犯罪】も同時に手掛けていたり。

要は、問題なのはこの【犯罪】を犯す厄介たちです。こいつらを全員追放すればいいんだ。

……ただ、この手の厄介は巧妙な手口で入ってきます。わかりやすく売買していたらバイバイするのはとっても簡単なんですけど、まあそんなことしないよね。
特に性にまつわる話というのは、正当な行為であってもアングラ的雰囲気をまとったところに押し込められやすいのが現状です。お店であっても18禁コーナーはカーテンの向こう側の一角に押し込められてますし、風俗店舗やアダルトサイトも入店時に年齢確認をしたらあとはなんの確認もしませんしできません。なので、成人で犯罪を行う目的の人かどうかはその時点でわかるわけがないのです。
ついでに言うと(犯罪目的であろうと)顧客を集めるためには宣伝するのが基本中の基本なのですが、創作物の中に紛れこまれると区別がつきにくく紛れ込みやすいという問題があります。木は森に隠せ。【未成年搾取】は(創作物の)ロリコンタグに混ざっておけ。そうすれば、ぱっと見それが創作物かリアルかなんて見分けがつかないし(本来は創作物を載せるサイトだから、そこにリアルが含まれていたとかなかなか気付けない)、今まで創作物で満足していた人たちの中にも「……リアルで体験できる場所がある…?」「本物が見れるチャンス…だ…と……?」となる人が1%でも出たらそれはもう業者の勝ちです。99%がこいつやべえと無視したとしても。

今回取り上げたpixivにしろFANZAにしろDLsiteにしろ(あとニコニコとかSkebとかもそうだと思うんですけど)「【犯罪者】が混ざってる!100%いない証明をしないと危険で取引できない!」という話になりつつあるのが、最近の決済関係会社とのやり取りの正しい話です。大半の人は問題じゃないんだけど、【犯罪行為で商売】する奴らと取引したとなっては信用問題に関わる話です。

補足:クレジットカードとは「カードを保有する人の信用を証明するもの」であり、クレジット会社というのは「カードを持つ相手の信用を担保するため」に存在しています。ただ、本来この「信用」というのは「支払い能力」の話だったはずなんですが、最近は「犯罪を犯すと支払いが止まる」もしくは「犯罪行為で得る取引の信用を担保してしまっている」などの理由で【(性に限らず)犯罪行為】に目を光らせているというのが真相。

その結果
  • FANZA:一部クレカ会社を使った決済方法を取りやめる
  • pixiv:特定ジャンル(【性犯罪】特に【児童ポルノ】に結びつきやすいジャンル)の全排除
  • DLsite:性犯罪を想起される部位の名称変更(隠語)
という対応に分かれたのでした。

この中だと比較的pixivの対応が叩かれやすいのですが、考え方としては「鳥インフルエンザとかの発生時と同じ扱い」です。鳥インフルエンザもそうですが、本来は感染したもの(【犯罪者】)だけを取り除きたいのです。それだけ取り除ければいいのですが、どんどん外から入ってくるし中からも陥落して性犯罪に手を染めちゃう人も出てくるわけで、病原菌(【犯罪者と行為】)はどんどん増えていってしまいます。このままだと、他地域(他のサイトや界隈)にまで感染(【犯罪者と取引】)してしまうかもしれません。そうなる前にまとめて焼却処分・消毒処分して感染拡大を防ごう。
つまり、感染していない鶏さんたちもまとめて焼却処分するのと同じように、健全に創作物だけで楽しんでいた人たちもまとめて追放しているという話で、そのジャンルの方には申し訳ないがpixivという場を守るための措置であると言えます。
(それはそれとして、追放されたジャンルの人達、理不尽な扱いを受けているので恨まれるのは当然だと思う。pixivの問題は他にもあるから余計に恨まれてるというのはある)

DLsiteの隠語対応は、その置き換え言葉の面白さで賛否両論分かれたわけですが、実際の話しとして所謂伏せ字とか隠語化といったことはFANZAもpixivも行っています。別にDLsiteだけの話ではありません。
そして、伏せ字とか隠語とかといった対策は、決済会社に対して隠す目的ではありません
……みんなここ割と勘違いしているけど、別に決済会社は言葉狩りをしているわけじゃないのよ。【犯罪者】を追放せよと言ってるだけなのよ。
どういうことかというと、木は森に隠した【犯罪業者】が想定する【客】というのは、必ずしも創作界隈どっぷりな人間ではなく(そういう人たちはリアルの人間に興味なかったりするしね…)「犯罪用語を知ってる一般人」だったりするからです。そういう人たちは直接的な言葉(強姦とかレイプとか)で検索してきます。一般人は隠語知らないしね。
だったら、客になりえる人たちが探し出せないようにすればいいのです。
とはいえ、客の審査(【犯罪目的】がどうか)なんて審査のしようがありません。内心の自由もありますし。なので、犯罪目的の客が検索し得ない(知り得ない)単語に置き換えて検索しても引っかからないようにします。こうすることで、客になりそうな人はその場所が見つけられず、結果として購入することがなくなります。客が来なければ商売上がったりですし、【商売人】は別の場所に行くよね。本当は廃業してほしいけど、それはその人が決めることだし。

……というのが、本来の伏せ字や隠語の目的ね。

伏せ字の問題点は、検索サーチ能力の向上で、伏せたぐらいじゃ元の言葉が推測できてしまい、検索結果として出してくること。つまり、現状隠すという目的が達成できなくなっています。
隠語(語彙置き換え)の問題点は、すでにある言葉の場合検索汚染やそのもののイメージ毀損に繋がりかねないこと。そして、そもそも隠語が指し示すものがなんなのか拡散され広まったら【商売人】も【客】もその言葉で検索するだけで【犯罪者】の追放に繋がらないということ。

そういう意味で、Xに面白半分掲載されちゃった時点で、隠語が持つ防御能力、犯罪者追放のための能力は0に近くなった気がしております。
このあたり、女性向けのジャンル隠語の取り扱いの掟(隠語を口外したりSNSに明記したりするやつはジャンル村から追放の上ブラックリスト行き)のほうが隠語の運用方法としては正しかったりします。
(ただし、女性向けは女性向けで「隠語の使用は同人を知らないファンが検索して私達が見つからないようにするため!」と本来の目的とは若干ずれているのが気になってはいますが)

なお、今回取り上げたFANZAについては、もう少し事情が変わってきます。
pixivとDLsiteはどちらも2次元の取り扱い(pixiv(booth)はコスプレ写真集がある)に対し、FANZAはアダルトチャットなどリアルの人間同士の取り扱いがあります。あと出会い系サイトもFANZAで取り扱ってるんだよね。というわけで、FANZAのほうは(表現の自由というよりは)直接的に違法なことできる3次元出会い&チャットエリアが刺された可能性を考えています。同人(2次元)は一蓮托生。
(FANZAだけじゃなく健全なはずのDMM側まで規制を食らったのは決済システムの都合でしかない…というか、よくMastercardのみ契約しないなんて手法が取れたよなと思っています。VISAとJCB(とダイナースクラブ)だけ取り扱う決済代行会社ってあるんだなあ……)

というわけで。もう一度結論。

このクレカ決済問題。
表現の自由問題ではない。
【犯罪者】をその場から追い出しサービスを継続するための手段である。


……そのうえで、どうすべきなのかを改めて考えたいところではあります。
一番いいのは、【犯罪者】をちゃんと逮捕に追い込んで、こういう【性犯罪系商売】に手を出すとその人の人生めちゃめちゃになるよ!ってことを知らしめることなんですけど、マスコミはまず「サービス名」を大々的に報じちゃうから、自分のサービスから逮捕者が出ることでイメージが悪くなって普通のユーザーが離脱することを恐れているんだよねえ。
その結果として表現の自由を侵害することになってしまうのは非常に困るところだけど、サービスと言う「場」がなくなるのも困るんだよねえ。
という、普通の人間レベルの知恵ではこの程度の思考が限界です。